――ワトスンの死後、50年間封印されていたブリキの箱から、当時語られることの無かったホームズの事件の記録が発見された。
事件もなく退屈しきっていたホームズの元に、ロシアバレエ団の招待状が届く。行き渋るホームズを、暇に飽かしてコカインを打たれるよりはましと、ワトスンは無理矢理連れ出す。
そこでホームズはプリマドンナから依頼を受けますが、それは「頭脳明晰なホームズとの子供を持ちたい」というもの。彼女のプライドを傷つけず断るために、ホームズは「自分の好物はワトスン」と、ホモのふりをして断ります。
何も知らずに可愛いバレリーナと楽しく踊っていたワトスンは、「こちらの方がお好きでしょう」と男性ダンサー達に取り囲まれて色目を使われ大混乱。
事情を知って激怒し、ホームズに世間の誤解を解くため共同生活を解消しようと詰め寄りますが、あっさり丸め込まれて元のさやに収まります。
そのまま平和に時が過ぎたある日の夜、ずぶ濡れで記憶が定かでない美女が221bに運ばれてきます。彼女は殴られてテムズ川に投げ込まれ、そのショックで記憶が混乱していたのだ。
手に221bの住所が書かれたメモをもっていたが、メモの裏の文字は水で流れて解読不可能。しかし、メモを握っていた女性の手のひらには文字が反転して写っていた為、ホームズはその番号から彼女の荷物を探し出し、彼女の名前を知る。
翌朝、目覚めて記憶が戻った彼女――ガブリエル・バラドンは、英国に仕事で行ったきり連絡の途絶えた鉱山技師の夫の行方を探すべく、ホームズに助けを求めてきたベルギー人であった。
早速捜査を始めたホームズだったが、兄のマイクロフトから捜査の中止を命じられます。事件は政治絡みの重大事件のよう。
しかし、ホームズはガブリエルと夫婦を装い、ワトスンを従者に仕立てて身元を隠して捜査を開始します。
ネス湖のほとりの村に秘密があるとつかんだホームズ達は、スコットランドに向かいます。しかしネス湖では謎の怪獣まで現れ、ますます事件は謎めきます。
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