ワトスンの曾孫のジェーン・ワトスンは、曾祖父譲りの好奇心からカリフォルニアで探偵事務所を開いていた。しかし、人のよい性格まで受け継いだ彼女は、依頼料をふいにしてしまうこともしばしばで経営は大赤字。
やむなく曾祖父の残したロンドン郊外の家を売ることを決意し、渡英した。
初めて足を踏み入れた館の中で、彼女は曾祖父の残した不思議な装置を発見する。記録を頼りに装置を作動させてみると、なんと中から冷凍睡眠状態だったシャーロック・ホームズが現れた。
ホームズはモリアーティの仇を討とうとしたその弟の策略で、当時では治療法の無かった菌に感染させられ、治療法が見つかるまで彼の発明した冷凍睡眠装置で1901年から眠りにつき、そのまま誰にも知られず86年間も眠っていたのだった。
病院で何とか薬を入手して生命の危機を乗り切ったホームズ。しかし、見知った人も場所も何もない近代化した社会を前に、無力感に襲われる。
そんな時、ジェーンの事務所が荒らされ、彼女の父の死因が自然死では無いという意味の書き置きがされるという事件が起きた。そこで力を借りたいというジェーンの説得に、ホームズは探偵業に復帰する決意をする。
ホームズは見慣れない物の数々に苦労しながらも現代の道具を使いこなし、さらに昔ながらのいつもの捜査方法とで真相に迫る。
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